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シカゴ音楽のルーツはサウスサイドにあり:ハイドパーク・ジャズフェスティバル2017

2017年もあと3か月あまり。

あっという間に今年も終わるなぁ。ああ、極寒がやってくる・・。なんて哀愁に浸っている場合ではない。

「外に出て遊べるうちは、徹底的に遊ぶべし」

これがシカゴに暮らすものの掟。鉄則。

そこで、シカゴの秋の風物詩、「Hyde Park Jazz Festival(ハイドパーク・ジャズフェスティバル)」に行ってみた。

今までは毎年家でお留守番やったんやけど、ここの会場はペットもOK(屋内会場は除く)、なおかつすぐ横に広いピクニックスペースもあるので音楽に飽きたらそのあたりを走り回ったりできるし、ここはいっちょ一緒に行ってみるべ、ということになったわけよ。

ハイドパーク地区はシカゴの”サウスサイド”と呼ばれる場所にある閑静な住宅街。

名門、シカゴ大学や、オバマ大統領の邸宅も近くにあることで知られているね。

とはいえ、夜間は犯罪が多発するエリアでもあるから観光客にはちょっと敬遠されてるねん。

「行ってみたいけど、サウスでしょ?怖いでしょ?」という声をよく耳にするのが、残念。こんなに緑多くて、素晴らしい建築が建ち並ぶ素敵な場所なのに、「行かず嫌い」の人たちが多いんよね。

また、サウスサイドは言わずと知れたシカゴの音楽シーンのルーツ的場所でもある。

南部からやってきたジャズやブルースは、まずここサウスサイドに移り住んだ黒人たちの間でで花開いたんよね。

だからサウスサイドには今でも当時の文化が色濃く残ってるんよ。

ハイドパーク・ジャズフェスティバルは、そんなサウスサイドの文化を伝え残し、もっと多くの人たちをシカゴの南にも呼び込もうと2007年に始められたフェスティバル。

シカゴ大学の構内やチャペル、博物館、フランクロイド設計のロビーハウスなど、なかなか普段は立ち入ることができないような会場を解放して、二日間、12時間に及ぶノンストップのジャズライブが楽しめる、ジャズファンにはたまらない“ジャズストロール(ジャズぶら)”イベント。

開催当時は約5000人だった観客数も、うわさが噂をよんで今では20,000人を超えるようになったんよ。

入場料は基本は無料(信じられない!)だけど、入り口でドネイション(寄付)を受け付けている。ドネイションをすると黄色いシールをもらえるよ。

この寄付で、来年、再来年とずっとずっと続いていってほしいね。

さて、そんなわけで9月23日土曜日、初日のパフォーマンスを見に夕涼みとしゃれこんだ。

そう、夕涼み・・・のつもりやってんよ。

けど、なんと今年のシカゴは異常気象。9月だというのに30℃を超える真夏日が続いていて記録を塗り替えるような暑さ。夕方なのに気温が下がらない。

犬的にはきっついなー。

それでも、一流のミュージシャンたちが奏でるJazzのライブ演奏を聴きながらぶらぶら沿道を歩いていると、いろんな人たちから「かわいいわねー」と声をかけられたり頭をなでられたりして、それはもう極楽ってな気分。

屋内施設へは入れないかったので、今日見たのはMidway Plaisanceの二つの屋外ステージ。

シカゴの誇る歌姫、ディー・アレクサンダー(Dee Alexander)率いるオール・レディースバンド、”Monk and the Ladies"。

セロニアス・モンクの名曲のみをフィーチャーしたタイトな演奏。申し分なくカッコ良かった。いやはや、すごいメンバーだ!

TOMEKA REID on cello,

MARION HAYDENon bass,

ALEXIS LOMBRE on piano,

GAYELLYN MCKINNEY on drums.

NYから招かれたトランペッター、Jeremy Peltのクィンテッド。

今日はこれを見られただけで大満足、ってくらい素晴らしかった。

VICTOR GOULD on piano,

VICENTE ARCHER on bass,

JONATHAN BARBER on drum set,

JACQUELENE ACEVEDO on percussion

真夏のような秋の夜、ジャズの音色がサウスサイドにこだまする。

観客は90%アフリカンアメリカン(黒人)。観光客相手のノースのフェスティバルとはノリがちがう。

だからある意味、こっちのほうがdeepで断然面白いんだけどね。

犬のオレにでもいい音楽はわかるってもんさ。

犬が椅子に座っても誰も文句ひとつ言わずに温かく迎えてくれる。こういうところが素敵だよね。

ああ、もう堪能しすぎて疲れちゃった。

Hyde Park JazzFestival :https://www.hydeparkjazzfestival.org/

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